売上を伸ばすダイニングレストランのチーズケーキファクトリー
The Cheesecake Factory Incorporated

Cheesecake Factoryは主に米国でレストランを展開するダイニングです。現在はシーフード、ピザ、ステーキ、バーガーなど様々な料理を出しています。1972年にEvelyn Overton氏によりロサンゼルスで小さなベーカリーとしてスタートしました。1978年にその息子のDavid Overtonに引き継がれカリフォルニアのビバリーヒルズにCheesecake Factory1号店をオープンします。2017年現在では合計208店舗を運営しており、そのうち194店舗がCheesecake Factoryブランド、13店舗が Grand Lux Cafeブランド、15店舗をライセンシングで海外の中東、メキシコ、上海、香港で展開しています。


Cheesecake Factory社は他のレストランチェーンに比べ商品開発力を強みとしており、ユーザーの嗜好を先読みした、レストランメニューの開発をゼロから行っている点にあり、他のチェーンではあまり行わない商品の原材料や調理方法、価格、メニューを年間2回と定期的にレビューを行いアップデートしているようです。デザートで人気のチーズケーキもハイクオリティーを売りとしており、ターゲット層は広く大人から子供まで楽しめるようなポジショニングをとっています。

内装のインテリアや店舗の外見にも投資をしており、競業他社と比べても店舗1㎡当たりのコストは高いが、1㎡当たりの売上は競合他社と比べると高い水準を保っているようです。同社の2016年の売上の11%はテイクアウトによるもので、デリバリーの会社とも提携し全店舗の40%はこのデリバリー会社の取扱範囲となっています。夜にはレストランのバーでアルコールも販売しており、売上の13%を締めています。

レストラン業界には高級店舗の(Fine dining), カジュアル(Casual Dining)、クイック(quick-service)などのセグメントがあります。またカジュアルダイニングの中には3種類あり、 アップスケールカジュアル(upscale casual), コアカジュアル(core casual)ファストカジュアル( fast casual)に分類されます。Cheesecake Factoryはこの中でも アップスケールカジュアセグメントのポジションを取っており、フレッシュな食材、ユーザーの目を引くインテリア、定期的な商品開発などそのセグメントでのリーダーとて、1㎡当たりの売上を高く保っているようです。


(画像: Cheesecake Factory Investor Presentation) *上海店舗

店の数を見てみると、米国では直営店が207店舗あります、その殆どがCheesecake Factoryのブランドで展開されていますが、Grand Lux CafeやRock Sugar Pan Asian Kitcheなどのレストラン・カフェも運営しています。また海外への展開はライセンシングしており、中東の国々や、上海、香港でも展開しています。

(出所: Investor Presentation)


業績

売上は2007年の13億ドル(約1300億円)から2017年の22億ドル(2200億円)と約1000億円近く伸ばしています。利益率はリーマンショック後に低下しましたが、ここ3年で改善し営業利益率は8.83%となっています。


(出所:10K)


営業キャッシュフローと営業キャッシュフローマージン。

2017年の営業キャッシュ・フローマージンは13%を越えています。同社の営業キャッシュフローも成長しており、2017年の営業キャッシュ・フローは3億252万ドル(約300億円)まで成長しています。


(出所:10K)