事業内容
三菱商事は、幅広い事業セグメントを持つ総合商社です。同社は、取扱商品やサービスの内容に応じて事業を複数の営業グループに区分しており、それぞれの事業は同社の各事業部門および直轄の関係会社(連結子会社1,321社、持分法適用会社416社)によって推進されています。
主な事業セグメントは以下の通りです。
天然ガス事業では、天然ガス/LNG、原油などを取り扱っています。主要な連結子会社にはCUTBANK DAWSON GAS RESOURCES、DGS JAPAN、DIAMOND GAS HOLDINGS、DIAMOND LNG CANADA PARTNERSHIPなどがあり、主要な持分法適用会社にはBRUNEI LNG、JAPAN AUSTRALIA LNG (MIMI)、MI BERAUなどがあります。
総合素材事業では、鉄鋼製品、硅砂、セメント・生コン、炭素材、塩ビ・化成品などを取り扱っています。主要な連結子会社にはメタルワン、CAPE FLATTERY SILICA MINESがあり、主要な持分法適用会社にはMCC DEVELOPMENT、MITSUBISHI CEMENTなどがあります。
石油・化学ソリューション事業では、石油製品、石油化学製品、基礎化学製品などを取り扱っています。主要な連結子会社には三菱商事エネルギー、三菱商事ケミカル、三菱商事プラスチックなどがあり、主要な持分法適用会社にはアストモスエネルギー、サウジ石油化学、EXPORTADORA DE SAL、METANOL DE ORIENTE,METORなどがあります。
このように、三菱商事は天然ガス、総合素材、石油・化学、金属資源、産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発など、多岐にわたる事業を展開しています。同社は、グローバルネットワークを活かし、各事業分野において有力な関係会社を擁しながら、幅広い商品・サービスを提供しています。
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経営方針
三菱商事は、2022年5月に「中期経営戦略2024 MC Shared Value(共創価値)の創出」を策定・公表しました。同社を取り巻く経営環境は不確実性が高まっており、グローバルサプライチェーンの再構築、デジタル化、脱炭素といった社会・産業のニーズに対し、先見性をもった対応が求められています。
この戦略では、三菱商事グループの総合力を強化し、社会課題の解決を通じてスケールのあるMC Shared Value(共創価値)を継続的に創出することを目指しています。具体的には、以下の取り組みを推進しています。
1. EX戦略、DX戦略、未来創造への取り組み
2. 財務規律の維持と株主還元の強化
3. 自律的なグループ経営の強化
4. 多様なインテリジェンスの活用
5. 人的資本の価値最大化
6. サステナビリティ施策の推進
定量目標としては、2024年度に当期純利益8,000億円、ROE二桁水準の維持・向上を掲げています。また、株主還元については、総還元性向30-40%を目処とした累進配当と機動的な自己株式取得を実施する方針です。
このように、三菱商事は、グループの総合力を最大限に発揮し、社会課題の解決と持続的な成長の実現を目指しています。EX、DX、未来創造への取り組みを中心に、規律ある経営管理と多様な人材の活躍を通じて、企業価値の向上を図っていくことが同社の成長戦略の核心となっています。