事業内容
日本動物高度医療センターは、同社および連結子会社である株式会社キャミック、テルコム株式会社の3社で構成されており、動物医療業界における高度医療の提供を目的としています。このグループは、動物と人間との絆を重視し、放射線治療装置やMRI、CTなどの先進医療設備を備えた施設で、専門知識と経験を持った獣医師による診療を行っています。また、若い臨床獣医師の教育や臨床研究の場も提供しています。
同社グループは、動物医療関連事業を以下の4つのセグメントに分類しています。第一に、二次診療サービスを提供しており、一次診療施設からの紹介を受けて、特定の専門分野を持った獣医師が高度な医療機器を使用して診察、検査、投薬、手術等を行います。第二に、株式会社キャミックが画像診断サービスを提供し、一次診療施設からの紹介を受けて、専門知識を有する獣医師が高度な医療機器を使用して画像の撮影・読影・診断を行います。第三に、テルコム株式会社が酸素ケージのレンタル及び販売を行っており、動物の飼い主や一次診療施設に対してサービスを提供しています。最後に、その他のサービスとして、一次診療施設、研究機関、一般消費者向けの物品販売やサービス提供を行っています。
これらのサービスは、飼い主のかかりつけの動物病院との緊密な連携を基盤としており、完全紹介制による診療を行っています。同社は、川崎本院、東京病院、名古屋病院、大阪病院で二次診療を提供し、11の専門診療科を有する総合病院としての強みを活かしています。また、株式会社キャミックは首都圏3ヶ所の施設で画像診断サービスを提供し、テルコム株式会社は全国の3営業所で酸素ケージのレンタル及び販売を行っています。これらのサービスを通じて、同社グループは動物医療業界における高度医療の提供と、一次診療施設のサポートを目指しています。
経営方針
日本動物高度医療センターは、ペットとその飼い主に対して高度な医療サービスを提供することを目的としています。同社は、動物医療のニーズが高まる中、顧客満足度の向上と企業価値の増大を目指しています。そのために、新技術の導入や設備の充実を図り、全国的に拠点を展開することを中長期的な目標として掲げています。
経営理念としては、高度医療の提供、臨床研究の推進、そして人材育成に力を入れています。これらの理念を基に、初診数の増加を最重要指標とし、売上高や経常利益の向上にも注力しています。
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、ペットとの生活が見直される中、同社は動物医療の多様化・高度化に対応するため、人材の確保・育成、質の高い医療サービスの提供、二次診療施設の展開、動物医療への貢献、事業領域の拡大、そしてコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の強化に取り組んでいます。
特に、人材育成には最優先で取り組み、質の高いサービス提供を目指しています。また、全国主要都市に二次診療施設を展開し、2023年6月には関西エリアに大阪病院を開業しました。さらに、動物医療業界における総合的企業としての成長を目指し、M&Aを積極的に活用する方針です。これらの戦略を通じて、日本動物高度医療センターは動物医療の発展に貢献し、社会に価値を提供していくことを目指しています。