事業内容
ニチリンは、主に自動車用ホース類を中心としたゴム製品の製造販売を行っています。同社は、株式会社ニチリンを中心に、15の連結子会社と1つのその他の関係会社で構成されています。これらの企業は、世界各地で事業を展開し、地域ごとに異なる製品やサービスを提供しています。
日本国内では、ニチリンとその連結子会社であるニチリン白山、ニチリン・サービス、日輪機工が自動車用ホース類の製造・販売を行っています。また、太陽鉱工株式会社は、モリブデンやバナジウムなどの非鉄金属素材の製造・販売を手がけています。
北米では、NICHIRIN TENNESSEE INC.やNICHIRIN MEXICO, S.A. DE C.V.、NICHIRIN-FLEX U.S.A., INC.、NICHIRIN COUPLER TEC MEXICO, S.A. DE C.V.が自動車用ホース類の製造・販売を行っています。これらの企業は、地域の需要に応じた製品を提供しています。
中国市場では、蘇州日輪汽車部件有限公司と日輪橡塑工業(上海)有限公司が自動車用ホース類の製造・販売を行っています。これにより、ニチリンは中国市場でのプレゼンスを強化しています。
アジア地域では、NICHIRIN IMPERIAL AUTOPARTS INDIA PVT., LTD.、NICHIRIN VIETNAM CO., LTD.、PT. NICHIRIN INDONESIA、NICHIRIN (THAILAND) CO., LTD.が自動車用ホース類の製造・販売を行っています。これにより、アジア市場での競争力を高めています。
欧州では、NICHIRIN SPAIN S.L.U.とNICHIRIN BULGARIA EOODが自動車用ホース類の製造・販売を行っています。これにより、欧州市場でのニーズに応える体制を整えています。
経営方針
ニチリンは、持続可能な成長を目指し、2021年から中期経営計画「NICHIRIN New Sustainable Development Plan – with New Values and Diversity –」を推進しています。この計画は、顧客創造とイノベーションを通じて新たな価値と多様性を兼ね備えた成長を実現することをビジョンとしています。
同社は、2021年から2022年をコロナ禍からの回復期、2023年から2025年をポストコロナ成長期と位置付け、成長のロードマップを描いています。これにより、既存製品の付加価値向上や新たな市場での販売拡大を目指しています。
ニチリンの成長戦略は、3つの全体戦略に基づいています。まず、成長分野の強化と新たな事業創造を通じて、グローバルでの利益体質を強化します。次に、グローバル人材の確保と育成を進め、新たな事業戦略を構築できる人材を育成します。
さらに、復元力の強化と新しい社会への貢献を目指し、コーポレート・ガバナンスの強化やCSR、SDGsの取り組みを推進しています。これにより、不測の事態にも迅速に対応できる体制を整えています。
ニチリンは、CASEと呼ばれる自動車の技術革新に対応し、地球環境への配慮と次世代電気自動車へのシフトを視野に入れています。製品の軽量化によるCO2削減や住設分野の製品群拡大を通じて、持続可能な企業集団を目指しています。
同社は、2025年の連結経営目標として売上高72,800百万円、営業利益9,400百万円、営業利益率12.9%を掲げています。これにより、持続可能な成長を実現し、社会に貢献する企業としての地位を確立することを目指しています。