事業内容
オリコン株式会社グループは、純粋持株会社であるオリコン株式会社を中心に、連結子会社4社と持分法適用関連会社1社から構成されています。同社グループは、主に3つの事業セグメントに分かれており、それぞれ特定のサービスを提供しています。
第一のセグメントは「コミュニケーション事業」で、株式会社oricon MEが中心となっています。このセグメントでは、総合トレンドメディア「ORICON NEWS」、顧客満足度ランキングを発表する「オリコン顧客満足度ランキング」、女性向け情報サイト「eltha」、オーディション情報サイト「Deview」など、WEBサイトの制作・運営及び広告販売を手がけています。また、オリコンNewS株式会社はニュース配信サービスを、オリコンNEXTコミュニケーションズ株式会社はPRコンサルティングとWEBマーケティングコンサルティングを提供しています。
第二のセグメントは「データサービス事業」で、オリコン・リサーチ株式会社が担当しています。法人向けデータ提供サービス「ORICON BiZ online」、個人向けデータ提供サービス「you 大樹」、放送局及びECサイト向け音楽データベースの提供、各種ランキングデータの提供、そして「オリコン・モニターリサーチ」の運営など、幅広いデータサービスを展開しています。
最後に、「モバイル事業」セグメントでは、株式会社oricon MEがモバイル端末・PC向けのエンタメ総合配信サービスを運営しており、音楽配信サイト「オリコンミュージックストア」や電子書籍サイト「よむるん」などを提供しています。
これらの事業を通じて、オリコン株式会社グループは多岐にわたる情報提供サービスを展開し、エンターテインメント業界やマーケティング領域でのニーズに応えています。
経営方針
オリコン株式会社グループは、情報提供サービスを中心に展開する企業であり、その成長戦略は、社会からの信頼獲得を通じた社会的価値の高い企業への成長を目指しています。同社は、フェイクニュースの横行する情報が錯綜する社会において、客観的かつ公平な立場から事実を情報化し、広く提供することで、豊かな生活の実現と様々な産業の発展に貢献することを経営理念としています。
経営戦略としては、顧客満足度(CS)調査事業を核とし、15年以上にわたるデータ集計・分析のノウハウを活用しつつ、人工知能(AI)関連技術をはじめとする新たなテクノロジーの積極的な導入により、情報の科学的な信頼性向上やユーザーの利便性を高める改善施策に注力しています。これにより、基幹事業の持続的な成長を図ると共に、利用機会の拡大を実現しています。
また、自社インターネットメディアの強化にも力を入れており、「ORICON NEWS」などのサイトにおいて、AI技術を応用した独自の測定ツールでユーザーのニーズやトレンドを正確に把握し、コンテンツ制作の効率化やサイトのユーザビリティ向上を図っています。これにより、媒体価値の向上と固定ファンの増加を目指し、収益拡大に取り組んでいます。
さらに、サステナビリティへの対応として、SDGsを重要な経営課題と認識し、2030年までに必要な電力を再生可能エネルギー100%に切り替えることで、温室効果ガス排出ゼロを目指しています。ダイバーシティの推進も企業価値向上に資するものと位置づけ、性別問わず個々人が能力を発揮しやすい環境整備に努めています。
これらの戦略を通じて、オリコン株式会社グループは、情報・通信分野における社会環境、経済環境、技術進展の影響を受けつつも、既存の事業ポートフォリオの見直しや新規事業投資を含む選択と集中を進め、アフターコロナを見据えた事業強化を図っています。