事業内容
沿革・会社概要
中国建設銀行(China Construction Bank Corporation )は中国でも有数の商業銀行の一つに数えられ、中国国内及び海外で幅広いネットワークを構築している。中国建設銀行は、1954年の設立から現在までに社会インフラに対する長期的な融資に強みを持つ銀行から、様々なニーズに対応出来る本格的な総合金融機関として大きく成長を遂げてきた。
中国人民建設銀行の歴史は、1954年に中国財政部の指示のもと、国家経済計画の下で建設・インフラ関連プロジェクトのための政府資金を管理・支出するために、完全国有銀行として設立されたことに始まる。1979年には、中国人民建設銀行は国務院の指示の下で金融機関となり、徐々に商業銀行機能を持つに至った。その後、1996年には、中国人民建設銀行から、中国建設銀行に名称が変更されている。
事業内容
中国建設銀行は、「個人向け(パーソナル・バンキング)」「法人向け(コーポレート・バンキング)」「投資」「ウェルスマネジメント」を含む総合的な金融サービス提供している。中国建設銀行は、2019年末の時価総額は2,176億8600万米ドルに達し、世界の全上場銀行の中で5位にランクされている。2020年10月現在、1万4,912の店舗と34万7,156人のスタッフを擁し、顧客は個人・法人あわせて何億人もの規模にのぼる。加えて、中国建設銀行は、ファンドマネジメント、ファイナンシャルリース、信託、保険、先物、年金、投資銀行など、さまざまな分野の子会社を有しており、30の国と地域をカバーする200以上の海外事業体を擁している。
サービスの質の向上や商品の革新、顧客中心の企業文化を推進した結果、中国建設銀行は中国で高いマーケットシェアを誇る企業に成長した。特に、エネルギーや情報・通信、道路等のインフラ案件においては国営銀行だった時代からの強みを引き継ぎ、現在もトップの実績を維持している。 また、個人の顧客を対象にしたお取引も改良を重ね、現在中国国内ではクレジットカード事業、不動産担保を基にした融資等でも高い地位を占める企業である。外国為替や国際決済業務では100カ国超・1,000行以上の銀行と協力体制を敷いており、多国籍企業のニーズにも対応する体制を築くなど、今後の成長も見込まれている。
成長戦略
中国建設銀行は、顧客に最高のサービスを提供し、株主価値を最大化し、従業員に優れたキャリアの機会を提供することで、世界的な銀行となることを目指している。中国建設銀行は、目標とする顧客、商品、地域に焦点を当てて活動を行っており、以下の点に特に重点をおいて活動を行っている。
顧客
電力、通信、石油・ガス、インフラなどの戦略的産業や大手金融機関、官公庁などといった業界リーダーを中心に、中小企業の顧客との関係を構築することで、強固な関係性を強化していく。パーソナル・バンキング事業では、高所得者層の個人顧客からの収益を拡大すると同時に、コスト効率と規模の経済性を活用して、マスマーケットの顧客により効率的にサービスを提供していくことを目指す。
商品
決済・決済サービス、パーソナル・ウェルス・マネジメント、コーポレート・トレジャリー・マネジメントなどのフィービジネスを中心に、ホールセール商品とリテール商品を展開していく。住宅ローンや多様な貯蓄商品を中心としたパーソナルバンキング事業を積極的に成長させるとともに、業界トップクラスのクレジットカード事業を構築を目指す。
地理的地域
長江デルタ地域、珠江デルタ地域、環渤海地域など、地理的に発展した市場の主要都市を優先的に開拓していく戦略である。また、中国内陸部の省都での展開も加速させる。