さすがにアレ
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米国のゲーム小売企業、GameStopの株価が高騰を続けている。
株価は年初からの1か月足らずで4倍超に上昇。この間に何か特別なことが起こったかと言われれば、「ないこともないけど...」というところだ。
1月11日にGameStopは、ホリデーシーズン(1月2日までの9週間)のEコマース販売が前年比309%増加したことを発表。リアル店舗はマイナスが続き、全体としては3.1%の減収となった。
EC販売は売上全体の34%に拡大。年間目標が10億ドルとされる中、すでに13.5億ドルに到達するなど力強い。今後の経過が楽しみなトレンドではある。
もっとも、これはコロナ禍に注目製品(PS5とXbox One X)の発売が重なったのが大きい。元から予想のつくことだったし、全体売上が減少しているのは開示の通りである。
このところ熱狂しているのが、インターネット掲示板「Reddit」の人たち。「学生ローンの支払いに必要だから、みんな売らないでくれ」と掲示板で懇願する人もいた。
Strainerでも取り上げてきたように、株価高騰のきっかけとなったのはペットEC「Chewy」創業者のライアン・コーエンがアクティビスト(物言う株主)として参画したこと。
老舗企業の再建には時間がかかる。現状の株価急騰は、期待が過熱した結果ですらないように見える。肝心の事業がどう進んでいくのかにこそ注目したい。