あっという間にユニコーン?
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米国で生まれた「Clubhouse」というアプリが、一部でとても話題になっている。
Clubhouseは音声を中心に据えたコミュニケーションアプリで、多様なトピックについてリアルタイムで会話する「ルーム(部屋)」を作ることができる。
全てのルームはオープンで、自由に出入りして会話を聴くことができる。話したいことがあれば「挙手」してスピーカーに知らせ、会話に加わることもできる仕組みだ。
名門VC「Andreessen Horowitz(a16z)」のアンドリュー・チェンは、Clubhouse創業者のポール・デイヴィソン(Paul Davison)について「会って10秒ですごい起業家だと気づいた」と絶賛。
黒人コミュニティが米国での火付け役に
デイヴィソンは2012年に「Highlight」を開始したがうまくいかず、2016年にPinterestによって買収。昨年、チェンはデイヴィソンに再会すると、音声(Podcasting)に特化した「Talkshow」というアプリを開発していた。
そして2020年3月に開始したのが「Clubhouse」だ。初めは創業者二人の会話を聴けるだけだった。その後は利用者の招待で広がり、米国のテックコミュニティで話題が沸騰。
ベータ版段階でユーザー数5,000人に満たなかったにも関わらず、名門VCの間で出資競争が過熱。5月には評価額は1億ドルに達したと報道された。
その後は「IT村」を超えて流行り始める。牽引したのは、ラップを愛する黒人コミュニティだった。
つい先日にはa16zによる追加出資が公表、評価額は10億ドルにのぼったと噂される。一週間あたりのアクティブユーザーは200万人、投資家は180名超にのぼる。異例続きのスタートアップの今後に注目したい。