女性ファーストでの出会い
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米国のデーティングアプリ「Bumble」の運営会社がナスダック市場へ上場する。
Bumbleの創業者は、Tinderの創立メンバーの1人でもあるホイットニー・ウルフ・ハード。セクハラ問題でTinderを去った後、設立したのが「真面目なマッチングアプリ」Bumbleだった。
特徴的なのは、最初のメッセージを女性からしか送れないというシステム。現在は友人探しやビジネスのネットワーキングなど、多方面へと用途を広げている。
会社としての経緯はやや複雑だ。Bumbleは2014年にスタートし、同じくマッチングサービスを手がけるBadoo創業者のアンドレイ・アンドリーヴも出資。Bumbleは爆発的な成長を遂げる。
ところが2019年、Badoo社内には性差別的な文化がある等とフォーブズが報道。間もなくアンドリーヴは、持分の多くを投資ファンドのブラックストーンに売却した。
傘下にあるBumbleとBadooは、Tinderに続いて世界有数のデートアプリ。直近の課金ユーザー数はBumbleが110万人、それ以外(Badoo含む)が134万人である。一方のTinderは660万人。
直近の月間課金単価(平均)はBumbleが25.7ドル、Badooその他が12.5ドル。Tinder親会社のMatch Groupでは1日あたり0.62ドル(=30日で18.6ドル)である。Bumbleの単価が最も高いと言える。
CEOのホイットニー・ウルフ・ハードは、上場目論見書に長いコメントを寄せた。彼女が掲げるのは「健全な関係性こそがハッピーな人生の土台」。全くもってその通りである。