アディダスがリーボック売却を検討
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ドイツのスポーツ用品メーカー、アディダスが「リーボック」の売却を検討している。
リーボックは英国発のスポーツ用品ブランドで、1900年創業のJ・W・フォスター社がルーツにある。
1958年に社名をリーボックに変更。語源は動物「ガゼル」のアフリカ現地名である。1986年にはスポーツ用品ブランドとして米国トップの売上を達成するなど、アメリカ市場でのポジションが強みだった。
その後はナイキが強さを増し、欧州系のアディダスが対抗策として2005年にリーボックを買収。総額38億ドルという巨額のディールだった。
それから15年。アディダスはグループ全体として拡大を続け、売上高236億ユーロに拡大した。そのうちリーボックは17億ユーロ占めるが、成長しているとは言えない状況だ。
誰が買い手になる?
リーボックの売上は北米向けが4.9億ユーロ、欧州向けが4.7億ユーロ、アジア太平洋向けが3億ユーロといった構成だ。
アディダスがリーボックを売却するなら、誰が買い手になるだろうか?北米市場に参入するためといった目的は考えられる。
もっとも、アディダスはまだ売却を決めたわけではない。意思決定は2021年3月10日までにアナウンスするという。
足元の業績は芳しくないように見えるが、アディダスはリーボック事業を2018年に「プロフィットゾーン」に改善したとアピールする。2019年には成長路線にも回復したらしい。北米市場では前年比二桁の増収で、会社全体としては2%の増収だそうだ。