時間外6.4%の高騰
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企業の「ID管理」に特化したSaaSを提供するOktaが発表した8〜10月期決算は、最終損益が7,276万ドルの赤字だった。損失は概ね横ばいのまま、売上を拡大させている。
- 売上高は前年比42%増の2.17億ドル
- 営業損失は5,198万ドル
- 総顧客数は9,400社(前年比27%増)
- うち1,780社が年10万ドル超を支払う大口顧客(同34%増)
成長性とキャッシュ創出力を両立
Snowflakeの項でご紹介したネットリテンションレートはOktaの場合、123%。これでも十分に優秀な数値である。
売上に対するフリーキャッシュフロー(FCFマージン)は19.1%に拡大した。SaaSは長期契約にともなう前払金も大きいため、見た目上の損益よりも資金繰りが良くなりやすい。
SaaSの世界では、売上とFCFマージンを足した値を「40%ルール」として比較することがある。40%を上回っていれば優秀と言われる中、Oktaは驚異の56%。
時価総額は昨晩時点で295億ドル。決算発表後に売られる企業が多い中、時間外で6%を超える高騰になっている。年間売上予想は8.22-8.23億ドルなので、評価額はその36倍である。