It is Prime
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Amazonの成長を語る上で欠かせないもの。それこそが、今や世界で2億人が利用する有料会員プログラム「Amazon Prime」だ。
取り組みが始まったのは2005年のアメリカ。年間79ドルの固定フィーを支払えば、二日配送が無料で利用できるという配送面での利便性を訴求した。
2007年には日本でもサービスを開始。「消費者は商品をもっと早く欲しがっている」というインサイトに着目し、需要を掴んでいった。
主軸のネット通販とは別に、時間をかけて育てたのがデジタルコンテンツだ。
動画領域では2006年に「Amazon Unbox」を開始。放送局や制作会社との連携も進め、現在は「Amazon Prime Video」として独自作品も強化する。
2020年のコンテンツ投資額は110億ドルで、前年の78億ドルから41%の大幅増。2021年のアカデミー賞では12部門にノミネートされるほどになった。
音楽分野では、2007年に「Amazon MP3」を開始。楽曲のダウンロード販売を始めた。2016年からはストリーミングサービスを展開し、「Amazon Music」のユーザー数は5500万人を超えた。
2016年には本の読み放題サービス「Prime Reading」も始め、コンテンツの幅をさらに拡充。配送から配信コンテンツまで「全部込み」の戦略はAmazon独自だ。その成果は、Prime会員の増加が証明している。