官公庁シェアNo.1の認証基盤――ソリトンシステムズが描く“国産IDaaS”成長戦略

1979年、東京都内の一角に「カマタ研究所」として産声を上げたのが今回取り上げるソリトンシステムズの前身です。創業者である鎌田理氏の名を冠した小さな研究所は、当初はインテルとの顧問契約やLANシステム開発など先端技術に挑み、1983年には現社名のソリトンシステムズへと改称しました。
その後も米国企業との合弁や関連会社の設立を経て技術基盤を強化し、2007年にはジャスダック市場への株式上場を果たします。2022年に東京証券取引所プライム市場へ市場変更し、現在では老舗のITセキュリティ企業として事業を展開しています。
ソリトンシステムズの主力は企業や官公庁の基幹業務を支えるセキュリティソリューション群で、ネットワーク認証やIT資産管理といった領域に強みを持ちます。2024年は一時的に大型案件の反動減があったものの、自社開発製品と堅実な収益モデルが経営を支えています。ネットワークセキュリティを軸に映像コミュニケーション、先端技術開発(宇宙・AI)まで手がける同社について、今回は紹介します。
ソリトンシステムズの看板製品であるネットワーク認証アプライアンス「NetAttest EPS(ネットアテストEPS)」は、国内市場シェアNo.1を誇る認証サーバー製品です。