LITALICOは「障害のない社会をつくる」というビジョンを掲げ、社会課題を解決するための事業を運営しており、2016年3月期の売上高は72億6422万円、経常利益5億3380万円。
事業セグメントは大きく「WINGLE事業」「Leaf事業」「その他」の3つとして報告されており、それぞれの概要は次の通り。
WINGLE事業
精神障害を中心とした障害者の人たちを対象とし、さらに次の2つに分類される。
① 就労移行支援事業
就職するための訓練・就職活動支援の実施、就職後の定着支援を行う。
② 特定相談支援事業
障害福祉サービスを利用するための利用計画の作成、利用計画に基づくモニタリングの実施を行う。
Leaf事業
発達障害の子どもを中心とした未就学児・小学生・中高生を対象とし、さらに次の3つに分類される。
① 児童発達支援事業
行政からサービス受給者証を発行された未就学児を対象に、学習面・行動面・コミュニケーション面などを指導。
② 放課後等デイサービス事業
行政からサービス受給者証を発行された学齢期の児童を対象に、学習面・行動面・コミュニケーション面などを指導。
③ 学習教室事業
サービス受給者証を発行されていない未就学児・小学生・中高生を対象に、学習面・行動面・コミュニケーション面などを指導。
その他
①Qremo事業
一般の未就学児を対象として、プログラミング、ロボット、3Dプリンターを活用したデジタルファブリケーション等、最先端のデジタルものづくりを通じた教育の提供。
②インターネット事業
発達障害のある子どもをもつ家族を対象としたサイト「LITALICO発達ナビ」や、親がライターとなり、子育てにおける体験談や日々の生活に役立つ情報をコラム記事として配信する「Conobie」、うつ症状の予防・回復・再発防止をサポートする「U2plus」などを展開。
各事業の拠点数の推移を見ると、上のようになる。全体としては2012年の39拠点から118拠点まで増加。
地域別では北海道地方3拠点、東北地方2拠点、関東地方83拠点、中部地方8拠点、近畿地方14拠点、中国地方3拠点、九州地方5拠点となっている。
全体としては1017人の従業人がおり、そのうち456人がWINGLE事業、426人がLeaf事業に従事。
売上高72.6億円のうち、40.6億円がWINGLE事業、20億円がLeaf児童発達支援事業、10.6億円が学習教室事業からの売上。
販売相手先としては東京都国民健康保険団体連合会が18.8%、神奈川県国民健康保険団体連合会が13.9%とのこと。
セグメントごとの損益。WINGLE事業が15億円、Leaf事業が6億円ほどの利益、その他の事業は2.7億円の損失となっている。