かつてインクスとして脚光、3Dプリンターを産業利用「SOLIZE」が上場へ
3Dプリンタに関する事業を手掛ける「SOLIZE」が12月25日、東証スタンダード市場への新規上場を承認された。上場日は2月7日を予定。2024年上場としては、承認第一号となる。
前身となる「インクス」は1990年設立。創業者の山田眞次郎氏は自動車部品メーカーの技術者で、米クライスラー向けにドア金具を設計していた。
起業前に3Dプリンタ技術を目撃すると、これによって製造業が変わることを直観。米3Dシステムズの光造形システム『SLA250』を導入し、3Dプリンタによる試作事業を開始した。
インクスは「金型産業の革命児」として脚光を浴び、一時は新卒採用者の半分が東大卒になるなど積極採用も進めた。しかし、2009年には民事再生法の適用を申請。投資拡大によって債務が増える中、金融危機下での需要減が決定的な打撃となった。