2015年度 松井証券の業績
・2015年度の営業収益は344億円、経常利益は218億円
・従業員数は121名
・大株主を見るとほぼ創業家っぽい
売上高は200億円から400億円の間で推移している。2013年度に売上高が倍増しているように見えるのは、子会社の吸収合併により、連結決算をやめたことが関係していると思われる。
特徴的なのは利益率の安定した高さだ。経常利益率50%以上を安定して残している。
個人投資家を対象としたオンライン証券取引サービス「ネットストック」の提供が主な事業である。株式、先物・オプションなどの売買などのほか、外国為替保証金取引サービス「NetFx」なども展開。
従業員数は121名と、かなりこじんまりとしている。
有価証券報告書の「大株主の状況」と言う項目を見ると、松井千鶴子氏が18%、松興社が14.4%、丸六が13.62%を保有している。その後信託系の会社が続き、その後は全員松井家である。代表取締役社長の松井道夫氏が2.65%のみというのが興味深い。
有限会社丸六という大株主が3番目に記載されているが、丸に六というのは松井証券のロゴでもあり、当初の屋号でもあったことから、創業家と何らかの関係がありそうである。2番目の松興社は謎っちゃ謎であるが、住所から見るに、これまた創業家と何らかの関係がありそうである。
ここに記載された大株主だけで全体の70%近くを保有している。
これだけ歴史のある証券会社であり、なおかつ創業家の影響力を維持していながら、日本で真っ先にオンライン証券を取り入れ、そちらに大きく舵を切ったというのが興味深い。