ダッソー・システムズのDXモデルを志向 建設業界のBIM/SaaS化をアシストするArentの成長戦略を探る
グローバル企業のDXを担うスタートアップは数あれど、その企業とジョイントベンチャー(JV)を作って一緒に成長するというケースは少ない。こうしたビジネスモデルで成長し、今年3月28日に東証グロース市場に上場したのがArentだ。
最大の事例がLNGプラント建設世界最大手の千代田化工建設の案件として開発した自律型CADシステム「PlantStream(R)」だ。このツールは熟練エンジニアのノウハウをアルゴリズム化したもの。従来は手作業で2時間かけて1本しかできなかった配管設計を自動化し、1分間1,000本を可能にした。
これはまさしくDXだが、それをさらにシステムとして外販するところまでArentがサポートする。こうした大企業のDXは「新規事業を立ち上げることと近い」と同社代表取締役社長の鴨林広軌氏は話す。
Arentは建設業界に特化しているが、もともと経営陣は業界出身者ではない。上場までの歩みと、今後の成長戦略を鴨林氏に聞いた。