当局からの圧力強まるアリババ:重点投資を続ける新領域での取り組みとは
今や世界に12億人もの購入者を抱えるアリババグループ。『Tmall』『Taobao』などを主軸に成長を続けてきたが、足元では新領域への投資を積極化している。
背景にあるのは、厳しさを増すばかりの事業環境だ。拼多多(Pinduoduo)など競合が急速に成長を遂げ、中国規制当局からの制裁という逆風も吹きつける。
このほど発表した2021年4〜6月期決算では、売上高は前年比34%増の2057億元(≒3.5兆円)。大手スーパー「Sun Art」の買収影響を除くと、増収率は22%(前四半期は64%)に鈍化した。
営業利益は前年比11%減の308億元(≒5200億円)。要因の一つは、「戦略的重点領域への投資」を進めたことだと経営陣はいう。具体的にはどのような施策を打っているのか、決算報告の内容を紐解こう。