中南米向けのEC支援SaaS「VTEX」が上場へ、その事業モデルとは
ソフトバンクグループも出資するSaaS企業「VTEX」が近くニューヨーク証券取引所に上場する。2000年にブラジルで創業し、中南米を中心に事業を展開している。
提供するのは、オンラインショップ開設や決済対応、物流管理などを可能にするソリューション。顧客の多くは大企業で、ソニーやマクドナルド、ネスレ、ユニリーバ、リーバイスなども利用する。
巣ごもり特需の追い風も受け、2020年度の流通総額(GMV)は前年比97%増の75億ドルに拡大。為替変動の影響を除くと前年から2.3倍だ。
中南米は現在、世界で最もEC売上の成長率が高い地域とされる。この魅力的なマーケットでVTEXはどのような戦略を取っているのか。上場時の目論見書を中心に確認していこう。
VTEXが設立されたのは2000年だが、SaaS型ビジネスに本格進出したのは12年ほど前のこと。転機となったのはウォルマートとの提携だ。