26期連続増収の西松屋:コロナ禍で威力を見せる「ガラガラ店舗」戦略とは
西松屋チェーン

「いつ行っても店舗がガラガラ」、「本当にこれで儲かっているのだろうか」。子ども服・ベビー用品店の西松屋に対してこうした印象を抱いている人は少なくないだろう。

その懸念とは裏腹に、業績推移は堅調だ。西松屋チェーンの2021年2月期本決算では、売上高、営業利益がともに過去最高となった。

売上高は前年比11.5%増の1594億円と26期連続の増収を達成。これはニトリホールディングスやヤオコーに次ぐ記録だ。営業利益は6.3倍の121億円。近年は値引きの頻発で利益が落ち込んでいたが、14期ぶりに過去最高を更新した。

絶好調の秘密は「ガラガラの店舗」だ。西松屋はあえて繁盛店を作らないというユニークな戦略をとる。それがコロナ禍ではソーシャルディスタンスを保てる店舗として人気が高まった。

今回のエントリでは、一見業界の常識に反するこの独自戦略について整理していきたい。

業界慣習に染まらない製造業出身のCEO

西松屋チェーンの前身は、1956年に兵庫県姫路市で設立された「赤ちゃんの西松屋株式会社」。元々は宮詣り衣装、出産準備品の販売を手がけていた。

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