多くの日本人にとって欠かせない存在である「コンビニ」。
「近くにコンビニがなければ住まない」というくらい、コンビニなしでは生きられない方も少なくないと思います。
1973年にセブンイレブン・ジャパンがスタートして以来、コンビニは生活の隅々まで浸透してきました。ところが今、コンビニ業界に大きな変化が訪れています。一部については、多くの方が肌で感じているかもしれません。
一つ目の変化が、「コンビニ店舗数の飽和」です。
昭和の時代にあった「パパママストア」の便利版として、店舗数を伸ばし続けてきた大手コンビニチェーン。令和の時代になって、さすがに伸び代が少なくなってきました。
大手コンビニ3社を合計すると6万店舗近くにものぼります。全国の郵便局が約2.4万か所、交番の数は6,260か所ですから、はるかに大きな数です。
今後の日本は人口が減っていきますから、コンビニチェーンが店舗数を大きく増やすことは考えにくい。基本的には、全国に張り巡らした店舗ネットワークを顧客と接する「面」としつつ、本格的に「質の向上」を図っていくフェーズに突入しているのです。
こうした側面は、相次いで報道されるセブンイレブン本部と加盟店のトラブルにも表れているように思います。とにかくドミナント出店で集中させていけば事業を伸ばせるという時代では完全になくなった。これが一番大きな背景です。
コンビニ市場の天井が見えたとばれば、大手3社が取り組むのは「経営効率化」。そして、そのための大きな土台になりそうなのが「キャッシュレス化」です。
「どいつもこいつもペイペイ言いやがって」と一時揶揄されたキャッシュレスアプリ。後述しますが、実際に効果があることが見えてきました。