今回は、スカイプを使った英会話サービスを手がける「レアジョブ」についてまとめてみたいと思います。
(会社ホームページより)
創業者の加藤智久氏は1980年生まれ、千葉県出身。
10代の頃、加藤氏はマッキンゼー日本支社長を務めた大前研一氏の著書に出会って心酔。
大前氏主催の『一新塾』にも高校生として参加。
一橋大学に入学後も、1年半休学してベンチャー企業でインターンを経験するなど、早くから色々なチャレンジをしてきたようです。
2004年に大学を卒業したあとは、外資系戦略コンサルファーム「モニターグループ」に入社。
三年以内に企業すると決めており、高校時代の同級生で当時はNTTドコモの研究員をしていた中村岳(現レアジョブ社長)氏と深夜1時からミーティングを始めます。
中村氏が作ったシステムをもとに、2007年8月にプレサービスとしてウェブサイトを公開。
友人100人に告知すると、そのうち3名ほどが無料体験レッスンを受けてくれ、そのうち1人が実際にお金を払ってくれたそうです。
Googleにも広告を出稿したものの、お金を払ってくれる人はなかなか現れません。
結局、プレサービスでは8,000円しか売れなかったものの、会議中でも考えてしまうくらいにアイデアに夢中になっていることに気づき、2007年9月に会社を辞め、10月に(株)レアジョブを設立。
加藤氏自らフィリピンにわたって、最難関であるフィリピン大学を中心に講師を集めます。
当初はパートタイムとしての採用が中心でしたが、2008年11月にはフィリピン大の新卒を正社員として受け入れ始めます。
2012年1月には無料登録ユーザーが10万人、2013年10月には20万人を突破。
2014年6月には東証マザーズに上場しています。
「放っておいても勝手に育つ組織を作りたい」という思いがあった加藤氏は、事業における権限委譲を徐々に進めており、2017年6月には代表を退任。
ここ5年間の業績推移を見てみましょう。
売上高は拡大を続け、2018年3月期には29億6800万円に。
一方、経常利益は9000万円と、利益率が高いとは言えません。
順調に増収を続けているように見えるレアジョブですが、収益性が高まらないのはなぜでしょうか?
今回は、レアジョブの事業内容について改めて整理した上で、今後の展望について考えてみたいと思います。
レアジョブの中心事業は個人向け英会話サービス「レアジョブ英会話」です。
レアジョブ英会話の特徴は大きく次の二つに集約されると思います。