米BuzzFeedが進める「メディアコマース」その背景と事業モデル
(前回の続き)
年内のSPAC上場を予定する米BuzzFeed。創業者のジョナ・ペレッティは、SNSが生まれる以前から「バズ」を体験した人物であり、その経験をもとにハフィントンポスト(現HuffPost)創業にも携わった。
2006年の創業当時はFacebookやTwitterが普及しておらず、BuzzFeedも実験的なサイドプロジェクトに過ぎなかった。やがてソーシャルメディアが一般的なものになると、コンテンツが広がる土壌が整った。
料理レシピサイト「Tasty」なども成功、いわゆる「分散型メディア」の代表企業になった。一方、メディア領域で長年課題とされてきたのが「マネタイズ」の問題だ。
検索エンジンやSNSが普及したことで、BuzzFeedのようなメディアがアクセス数を大きく伸ばせるようになった。一方、それはGoogleやFacebookと「広告収入というパイを分け合う」ことにもつながる。
ペレッティは、デジタルメディアの未来で重要なものが三つあるという。それが「グローバル」「クロスプラットフォーム」、そして「収益源の多様化」だ。それが果たしてどのようなものか紐解く。