ビヨンド・ミート創業者イーサン・ブラウンとは(後編)
(前回の続き)
ビヨンド・ミートは、消費者認知度を高めながら販売チャネルを拡大するという成長戦略を愚直に実行していくことになった。
2015年の夏には「タンパク質の未来(The Future of Protein)」キャンペーンを開始した。NBAやMLBなどに所属するプロアスリートから賛同者を集め、ニューヨーク・メッツの人気プレイヤー、デビッド・ライトも参加した。
2017年10月には俳優レオナルド・デカプリオによる出資が発表、ブランド大使として認知拡大に貢献した。一連のキャンペーンで、合計3億7,800万ものメディア・インプレッションを獲得したという。
デカプリオとの関係は数年前に遡り、初期のビヨンド・バーガーのフィードバックを受けていた。彼は環境問題に熱心なセレブとして知られる。若干24歳(1998年)のときに財団を設立したほどだ。
ビヨンド・ミートの成長過程において、このように著名人が支持する「公共善」としてのストーリーがあったことは欠かせない。その後もビヨンド・ミートのメディア露出は増え続け、認知拡大と販売増のサイクルが加速した。
2019年5月、ビヨンド・ミートはナスダックへの新規上場を果たした。初日だけで株価は163%も上昇し、2000年以来もっとも急騰したIPOになった。